こんにちは。
家族4人、山形暮らしをはじめました。伊藤 秀和(@hidecch999)です。
庄内の野菜ってこんなにおいしいのに、規格外になってしまう商品もしばしば。
こうしたおいしい野菜を保存がきく状態に加工して、より多くの人に届けられたら・・・そんな風に考えることも多い。
そんな手段の1つとして、ピクルスって手軽でおいしいですよね。
当ブログでもご紹介させて頂きましたが、昨年12月よりナリワイ起業講座卒業生6期生にて、「庄内ピクルスプロジェクト」がスタートしました!!
そこで、これまでの「庄内ピクルスプロジェクト」の活動をまとめました。
ナリワイ起業講座で出逢い、「ピクルス」という言葉がきっかけで動き出したそれぞれの想い。
動いたことによって分かったこと、学んだこと、新な気づき。
「菜の花ピクルス」を作る・・・ということで三川町の特産品を作りたいという思いで「菜の花まつり」を1つの定点(通過点)として動いてきました。
なかなか、キラリボシの素材の味を活かしてピクルスにする・・・ということは難儀で困難な道のりが続く。
そうした中で、こちらを商品としてお祭りに出すことは現段階では難しいため、今回展示品という形で「物産館マイデル」の一部で展示させて頂きます。
活動に興味をもって頂けたら、ご覧ください。
本日の記事は、「庄内ピクルスプロジェクト」って何って気になる人に向けた活動の紹介記事になります!
■動画
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《庄内ピクルスプロジェクトのこれまで》
2019年3月13日
本日、鶴岡ナリワイプロジェクト主催のナリワイ起業講座第6期の卒業生が、集まり庄内ピクルスの試食会を行いました。
「庄内ピクルスプロジェクト」とは・・・
ナリワイ起業講座内で、小玉恵美子さん(鶴岡市宝谷地域の地域おこし協力隊)のアイデアではじまったプロジェクト。
食の原材料をこだわりぬき、手間暇かけて自分で作ったものを食べる「ていねいなくらし」をしていきたいという小玉さんが発案をしたもの。
はじめは味噌づくりをしたいと言っていたアイデアが、講座内男子メンバーに酒のつまみになる漬物のワークショップに参加したいという話から、庄内野菜を使ってピクルスを作ろうという話になりました。
秒速で動いてくれる佐藤勝彦さんのおかげもあり、瓶、ラベル、パッケージロゴの話などどんどんすすむ、すすむ。
野菜の味、種類、ピクルス液の味、瓶の形、大きさ、価格など市場に出回っている3社のピクルスの味を食べ比べ互いに思ったことを話し、想像力をかきたてながら3つの試作品が完成。
プロトタイプとしては、小玉さんの担当地域である鶴岡・宝谷地域の「宝谷かぶ」。
そして、私が住んでいる三川町からも町の花「菜の花」をピクルスにして頂けることになりました。
お披露目は5月5日の菜の花祭りを目指して、現在制作中。
どんなピクルスが出来るのか楽しみです。
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2019年3月27日
ラベルパッケージの打ち合わせをしたり、専門家の意見を聞いたりしながら、更なる既製品の研究の開発をしました。
市場に回っているピクルスは枝豆、柿、焼き野菜…など種類が豊富!!.
「野菜をカットして味を想像して、ピクルス液につけるだけ」
他の加工品に比べれば、加工作業自体は簡単なピクルスだけど、それだけに奥深い。
味や色を保持しながら、食べてもらいたいターゲットに届ける味にするってことは難しいです。
第三者の方の意見も頂きながら、今後も更なる研究を進めてまいります。
また、庄内ピクルスプロジェクトメンバーで、6次産業化セミナーに出て、生産~加工販売・デザインに至る事例を学習。
自分は「くしびきこしゃってプロジェクト」の宮城妙さんと「山形食べる通信」の松本典子さんの話を聞きました。
宮城さんの話は、「デザイン」を使っての農産物への付加価値づけ。
松本さんのお話はメディアをもちながら、ライターとしてのキャリアを活かして情報誌とセットで農産物が届けられるという「メディア」を使っての付加価値づけ。
枝豆の選別工数を省いた規格外商品を、リーズナブルに消費者に届けるという内容も汎用性が高そうな事例でよいなと思いました。
その後、まだ雪の残る宝谷の山に行って宝谷の在来野菜「宝谷かぶ」を収穫をしたり、三川町の町の花・菜の花「キラリボシ」の生産者の大川京子さんと一緒に農地見学。
三川町産業振興課課長もご同席頂き、とれたての生のキラリボシをガブリ。シャキシャキとした食感と、とれたての生のくきの甘さがありました。
キラリボシは、町の花・菜の花で地域おこしに取り組む三川町が10年程前に導入された品種。
岩手県の東北農業研究センターが開発した菜の花で、苦味がなく甘味が強いのが特徴です。
現在も、マイデルなどで販売されてますが、夕方お店へ行くと完売して買えないことも。
多くの町民から愛されている菜の花です。
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2019年4月3日
昨日、30年ほど前に菜の花を使ったピクルスを作っていたという・菅原すみさんのお話を伺いました。
その当時、三川町でも収穫できすぎて余ってしまった野菜を日持ちさせる手段として、町のお母さん方が集まってピクルスを作って保存していたそう。
唐辛子、ローリエ、ニンニク、酢自体の殺菌効果などを含めると、しっかり作れば1年程度もつものも。
研究開発の中で洋食に合うピクルスは日本の食卓には合わず、漬物にしてしまった方が手にとられやすく流通しやすいということで作らなくなってしまったそうでした。
ピクルスはいろいろあるけど、三川は米農家さんの町だし、米酢ベースがよいのではとのこと。まずはこれをベースに味を固めないと!!
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また、すみさんのご主人・菅原孝明さんからも庄内協同ファームや、ご自宅のある対馬という集落の有機栽培についてお話を伺いました。
三川町・対馬は、現在全国的にみても有機栽培が盛んな集落。(※町全体でみても高畠町についで、有機栽培比率は県内2位の自治体です。)
アイガモ農法や天敵農法を行っており、肉食昆虫であるカマキリやナナホシテントウなどを使って、無農薬栽培をしているということも自分にとっては新鮮でした。
また、なつみずたんぼという収穫後の夏の田に水を張ることで作物の連作障害を防ぎ、シギやチドリといった渡り鳥の生息地をつくることも孝明さんが中心となって行っている活動です。
帰りには、ご自宅で育てられている唐辛子や月桂樹の葉、米酢、しそ巻きを頂き、当プロジェクトを応援頂きました!
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この日は商品開発会議も行いました。
自分でも、食べれる菜の花「キラリボシ」を使っての菜の花ピクルスの商品開発に臨みこの日持っていきました。
らっきょう酢、柿酢、米酢と三種のピクルスを持参。
勝手がよくわからぬまま、作ってしまいましたが、担当メンバーからは、「これは世の中に出してはダメ」「ただの酢漬け」と言われる始末・・・。
商品開発を通じて、「作る」ことが苦手であることを実感。
今後はあくまで広報として、このプロジェクトを形作っていければと思います。
その後、小玉さん(鶴岡市地域おこし協力隊/HUG HOUSE主宰)がキラリボシの生産現場を見たいとのことで、再度三川町の大川京子さんの元へ。
生のキラリボシを食べると、北島康介の「超きもちいい~」ばりの「超おいしい~」とその味に感動しておりました。
寒さを経験したキラリボシは甘味もでるそうで、ハウスだと12~1月、路地だと丁度今頃が旬。
特に、枝分かれする茎の一番真ん中にあまみも集中するそうです。
結局、生が一番!!この素材の味を活かすには・・・どうすればよいのか!
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2019年4月17日
ずーーーっと行きたかったけど、いけてなかったタチラボへ行きました!
タチラボとは、昨年10月にオープンした、同じく地域おこし協力隊が運営している加工場。
実際、キラリボシピクルスを加工するとなり、検査用瓶を作るということで、衛生管理の行き届いているタチラボで行いました。
今回ピクルスを作りに通いましたが、これがまた1日作業。
「ていねいな暮らし」改め「心地よい暮らし」をモットーとする小玉さんの味がさえわたるピクルス液。
途中、勝彦さんが持前の包丁さばきで千切りをしていると、野菜の泣き声を聞きつけ駆けつける小玉さん。
「野菜が泣いている」そんな声をキャッチして、野菜と料理人の会話がはじまる。
煮沸前完成で「インスタ映え」間違いなしの写真撮影。
あなたならどのラベルを選ぶ?
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こうした過程を経て、2019年5月4日・5日の菜の花まつりにて、町の花・「菜の花」のなばな「キラリボシ」を使ったピクルスの展示をさせて頂いております。
※「自分の得意や好きで、身近な人の小さな困ったを解決する」ナリワイ起業講座第6期の卒業生で、「庄内ピクルスプロジェクト」をスタートしました。
※庄内ピクルスプロジェクトとは、ナリワイ起業講座内で、HUG HOUSE主宰の小玉恵美子さん(鶴岡市宝谷地域の地域おこし協力隊)のアイデアではじまったプロジェクトです。
(文責:「ものかきや」主宰 伊藤秀和)